競艇独自の「フライングスタート方式」
競艇は「フライングスタート方式」といった、競艇独自のスタート方法を採用しています。
陸上競技のように選手がスタートラインに並んで「レディー・ゴー」でスタートする方法とは違い、大時計が0秒を指してから1秒以内にスタートラインを通過すればOKといった方法です。
水上で行う競技のためスタートライン上に艇を何秒間も止めておくことはできませんし、風で流されてしまうこともあるので「フライングスタート方式」を採用しています。
大時計が0秒を指すより少しでも早くラインを超えてしまった場合はフライング(F)、1秒を過ぎてラインを通過した場合は出遅れ(L)として選手は欠場になり、艇の舟券は返還になります。
待機行動中に行うコース取り
ピット(選手達が待機している場所)を離れてからスタートするまでのことを「待機行動」といいます。
待機行動時間は各競艇場にもよりますが、約1分40秒~1分50秒くらいです。
この時間に選手達はスタート位置を決めるためのコース取りをします。
競艇場によって風の強さや水質などの影響でアウトコースが有利な場合もありますが、基本的に競艇はインコースが圧倒的に有利とされています。
なので競艇初心者の方はまずはインコースが強い競艇場で予想をするといいかもしれません。
選手のモーターとボートは抽選で決まる
ボートとモーターは競技開催の前日検査(前検)の抽選で選手に割り当てられます。
モーターはレースの勝敗を大きく左右する要因になるので、出走表を見る時は選手の強さだけでなくモーターの強さもチェックが必要です。
競艇場で見ることができる出走表にはモーターごとに「モーター勝率」も記載されています。
性能の良いモーター・ボートを取れるかどうかは、完全に選手の「運」次第です。
レースに勝つためには運の良さも必要なのですね。
本番前のリハーサル「展示航走」
本番レースの直前にレースに出走する各選手が行うリハーサルのレースを「展示航走」といいます。
勝敗の予想の参考やボートやモーターの調子をお客様に見てもらうことを目的とし、コース取りやスタートの練習を行い、全速力でレースコースを2周します。
展示航走には、「スタート展示」と「周回展示」の2種類があります。
スタート展示
レースに出場するレーサーたちが本番のレースを想定したコース取りとスタートを行うことを「スタート展示」といいます。
周回展示
スタート展示後には「周回展示」が行われます。
周回展示では本番レース前にお客様に旋回や直線の走りを見せるために選手が1人ずつレースコースを2周します。
競馬をやった方は分かるかと思いますが「パドック」のようなものです。
競艇の「決まり手」とは…
1着になった艇の勝因のことを「決まり手」といいます。
以下6種類の決まり手について紹介していきます
逃げ
1コースの選手が、その後も誰にも抜かれずにゴールする戦法のことを「逃げ」または「イン逃げ」といいます。
競艇で最も多い決まり手です。
差し
1コースより外の選手(2~6コース)が、先行する他艇を内側から追い越す戦法のことを「差し」といいます。
まくり
1コースより外の選手(2~6コース)が先行する他艇を内側から追い越す戦法のことを外側から追い越す決まり手を「まくり」といいます。
まくり差し
外からまくると見せかけて、途中で急に差しに変更する戦法のことを「まくり差し」といいます。
「まくり」と「差し」を組み合わせた高度なテクニックです。
このまくり差しが決まると、1コースが2着になる場合が多いです。
抜き
2マーク以降の場所で先行している選手を追い抜いて1着を取る戦法のことを「抜き」といいます。
恵まれ
決まり手をせずにフライングや事故が原因で繰り上がりで運よく1着になった場合のことを「恵まれ」といいます。
まとめ
ルールを理解することがスポーツを楽しむ上での基本です。
今回は競艇の基本的なルールを解説しました。
この記事を読んでもっと競艇のことをたくさん知りたいと思ってくれる方が増えてくれると嬉しいです。
競艇は深く学んでいくだけ面白くなっていくのでこれからもたくさん知識を身につけていきましょう。