1節間の流れを確認・【斡旋~優勝戦】まで
まずは「斡旋~予選~優勝戦」までの1節間の流れを確認してみましょう。
(1節間・競艇レースの流れ)
- 斡旋が決定
- 前検日
- 予選(初日~4日目)
- 準優勝戦(5日目)
- 優勝戦
こう見るとシンプルですね。
舟券購入者が参加するのは、予選~優勝戦まで。
斡旋と前検日はレーサー自身が行うので関係ありません。
それでは各項目を詳しく見ていきましょう。
競艇の斡旋(あっせん)・偏らない工夫
まずは斡旋(あっせん)です。
斡旋とは、ボートレーサーをレースに出場させることを指します。
分かりやすく言うと「各競艇場が各レーサーに〇月〇日に出場してください」と依頼すること。
斡旋の決定は、日本モーターボート競走会あっせん課が行います。
その時、注意するのは斡旋の偏り(かたより)です。
級別や地区を考慮して、不平等の無い斡旋を行います。
斡旋の偏りとは以下の通りです
- なるべく兄弟で同じ開催に出場させない
- 級別が均等になるようにする
- 地元の斡旋を多くする
このようなルールがありますが、記念レースなど出場条件のある開催は例外。
例えば篠崎元志、篠崎仁志は兄弟ですが、よく記念レースに一緒に出場していますね。
斡旋のルールは意外と柔軟です。
そして斡旋の時期ですが、目安として開催の1~2か月前に発表されます。
こちらも記念レースは例外となっています。
例えばSGチャレンジカップに出場した田村隆信で考えてみましょう。
直前のSGボートレースダービーで結果を残し、斡旋を勝ち取った田村選手。
斡旋追加からレース出場まで、約20日でした。
このように急遽斡旋が入ることも珍しくありません。
さて、斡旋が決まったらいよいよレース場へ向かいます。
前検日・モーター抽選やボート抽選が見所
前検日とはレース開催の前日を指します。
この日に行うのはモーター抽選やボート抽選です。
抽選後、選手が行うのはモーター整備や試運転。
その時の展示タイムが前検タイムとして公開されます。
ただし前検日は忙しくて選手もバタバタ、まともに整理する暇がありません。
なので、前検情報や前検タイムを鵜呑みにするのは禁物です。
ちなみに、前検日に取材できるのは記者など関係者のみ。
一般の方はボートレース場に入ることができません。
前検日の手応えは、選手のコメントなどを参考にします。
前検日は班分けが行われる
前検日の試運転ですが、班分けというルールがあります。
1班につき5~6名、各班ごとに練習を行います。
分け方ですが、グレートや場によって様々。
一番多いのは登録番号順、記念レースでは選考順位順の場合もあります。
また、ドリーム戦出場者は基本的に1班。
2班からはルールに従うようです。
競艇場によっては、出走表に班分けが載っている場合もあるのでチェックしてみてください。
予選開始・【レース初日~4日目】得点率の計算方法
前検日が終えるといよいよレース開催です。
ボートレースでは、レース期間を節(せつ)と呼びます。
1節間は4~6日開催が基本、1日のレース数は12レースです。
(1節間のレース詳細)
種類 | 日時 | 備考 |
---|---|---|
予選 | 初日~4日目 | 1~12Rまで予選、初日の12Rはドリーム戦 |
準優勝戦 | 5日目 | 準優勝戦は10R、11R、12R |
優勝戦 | 最終日 | 優勝戦は12R |
初日~4日目までは予選です。
この間の得点率上位18名の選手が準優勝戦へ進みます。
得点率とは(得点÷出走数)で計算されます。
そして、得点の計算方法は以下の通りです。
着順 | 一般戦 | ドリーム戦 | SGドリーム戦 |
---|---|---|---|
1着 | 10点 | 11点 | 12点 |
2着 | 8点 | 9点 | 10点 |
3着 | 6点 | 7点 | 9点 |
4着 | 4点 | 6点 | 7点 |
5着 | 2点 | 4点 | 6点 |
6着 | 1点 | 3点 | 5点 |
※得点は各開催によって多少異なります。
これに加えて、不良航法やフライングがあれば減点となります。
さて、予選を終えると準優勝戦へ進みます。
準優勝戦・得点率上位18名で競う
準優勝戦は予選の得点率上位18名が参加。
枠番は得点率によって決まり、以下のようになっています。
枠番 | 10R | 11R | 12R |
---|---|---|---|
1 | 得点率3位 | 得点率2位 | 得点率1位 |
2 | 得点率4位 | 得点率5位 | 得点率6位 |
3 | 得点率9位 | 得点率8位 | 得点率7位 |
4 | 得点率10位 | 得点率11位 | 得点率12位 |
5 | 得点率15位 | 得点率14位 | 得点率13位 |
6 | 得点率16位 | 得点率17位 | 得点率18位 |
得点率1~3位は、各レースの1号艇を獲得。
有利な立場で準優勝戦に臨めます。
そして、準優勝戦で1位、2位となった選手は優勝戦へ進出!
準優勝戦は3レースなので、(1位、2位)×3=6名の選手が優勝戦に進みます。
優勝戦・枠番の決め方
優勝戦の枠番は準優勝戦の結果によって決まります。
以下にまとめました。
- 1号艇:準優勝戦1着、得点率1位
- 2号艇:準優勝戦1着、得点率2位
- 3号艇:準優勝戦1着、得点率3位
- 4号艇:準優勝戦2着、得点率1位
- 5号艇:準優勝戦2着、得点率2位
- 6号艇:準優勝戦2着、得点率3位
例えば、準優勝戦で6号艇から1着になった場合。
優勝戦では1~3号艇を獲得することになります。
ただし準優6号艇なので得点率は低め、優勝戦では3号艇の可能性が高いです。
準優勝戦で一撃大波乱のレースになった場合。
穴を開けた選手が、優勝戦3号艇に乗るパターンはよく見かけます。
そのからくりは、「優勝戦の枠番ルールにあった」ということです。
1日の流れを確認・【朝のスタート特訓~本番レース】まで
続いて、1日の流れを見てみましょう。
以下にまとめました。
(1日・競艇レースの流れ)
内容 | 時間 |
---|---|
朝のスタート特訓 | 開場前 |
展示航走 | 前走終了直後 |
販売開始 | 展示終了直後 |
スタート特訓 | 販売時間内 |
本番レース | 販売終了直後 |
※1日の流れまとめ「展示航走→販売開始→スタート特訓→本番レース」×12R
まずは朝のスタート特訓から。
こちらは開場前に行うため、舟券購入者は見ることができません。
内容ですが、本番を想定したスタート練習です。
特に班分け(グループ分け)は決まっておらず、参加も任意。
スタート練習が終わった後は、足合わせ(試運転)を行います。
朝のスタート特訓は1日1回だけ、朝練のようなイメージですね。
展示航走・スタートやターンを確認
展示航走では、本番レースを想定してスタートやターンの練習を行います。
展示を見ると舟足が分かるので、競艇予想には必須と言っていいでしょう。
ただし、展示を見る(目展示)には慣れが必要。
競艇初心者の方はオリジナル展示タイムを見る方法もおすすめです。
さらに、展示航走後は整備が一切禁止!
部品やチルト角度はそのままなので、展示でよく見えた選手は信頼していいと思います。
なお、展示航走は前走が終わったらすぐに開始。
1レースごとの回転が早いので注意が必要です。
スタート特訓・ルール、タイミングを解説
スタート特訓とは、分かりやすく言うと展示航走の練習版です。
内容はスタート練習と試運転。
本番レースのメンバーで行います。
行われるタイミングは、各レースの発売中となっています。
(スタート特訓・タイミング)
タイミング | スタート特訓を行う選手 |
---|---|
2R販売前 | 1~4R出場選手 |
3R販売中 | 5R出場選手 |
4R販売中 | 6R出場選手 |
5R販売中 | 7R出場選手 |
6R販売中 | 8R出場選手 |
7R販売中 | 9R出場選手 |
8R販売中 | 10R出場選手 |
9R販売中 | 11R出場選手 |
10R販売中 | 12R出場選手 |
販売中とは、展示航走が終わった後、「舟券の販売開始~舟券の販売終了」までのこと。
1~4R出場選手は、2R販売前のタイミングならいつでもOKです。
スタート特訓の回数は多くて3回。
この時は前づけもあるので、進入予想の参考になります。
なお、スタート特訓は本場でしか見ることができません!
よってYoutubeやライブ配信で確認することは基本的に不可能。
この点からも、本場に足を運んだ方が予想で圧倒的有利と言えますね。
1レースの流れを確認・【ピットアウト、待機行動、スタート】
それでは、1レースの流れを見てみましょう。
「ピットアウト→待機行動→スタート」の順番にレースが進行します。
まずはピットアウトです。
レース前、選手はピットに待機しています。
そして出走の合図で一斉にピットから発進!レースが開始されます。
この時、ピットから離れることを「ピット離れ」と呼びます。
出足が良い選手は「ピット離れが良い」と言われ、コース取りに動くことも!
競艇では、開始早々から目が離せません。
待機行動、前づけに注目
待機行動とは「ピットアウト~スタート」までの時間を指します。
待機行動の見所はコース取り(前づけ)。
進入によって予想の仕方は大きく変わります。
例えば1号艇に強いレーサーがいても、前づけの影響で負ける可能性がぐっと上がります。
前づけは穴党ファンに人気の戦略です。
なお、待機行動中はかなり細かいルールが存在!
そのため強引な前づけはできません。
競艇のスタート、フライングスタート方式
競艇のスタートは「フライングスタート方式」となっています。
こちらは大時計が0秒を示してから1秒以内にスタート地点を通過するルールです。
例えばスタートタイミング(.14)の選手がいた場合。
大時計が0秒を示してから、0.14秒後にスタートを切ったことになります。
以下に例を挙げてみました。
スタートタイミング(ST) | 表記 | 備考 |
---|---|---|
-0.01 | F.01 | マイナス0.01秒のフライング |
0.00 | .00 | タッチスタート(Fギリギリ) |
0.15 | 0.15 | プラス0.15秒 |
1.03 | L | 出遅れ、ST表記なし |
早いスタートを決めればレースで圧倒的に有利!
スタートは競艇において最重要項目の1つです。
スタートした後は、600メートルのコースを3周(1800m)します。
そして1~3位までの着順で払戻金が決定します。
まとめ:競艇は細かいルールが存在、流れの把握は必須
ボートレースの流れやルールを見てきました。
- 1節間の流れを確認・斡旋~優勝戦まで
- 1日の流れを確認・朝のスタート特訓~本番レースまで
- 1レースの流れを確認・ピットアウト、待機行動、スタート
競艇は本番レース以外にも、色々な流れやルールが存在します。
特にスタート練習は、モーター相場を把握する上で重要。
本場に行かれた際は是非チェックしてみてください。