ピット離れのルール、仕組み
まずは、ピット離れのルールや仕組みについて、概要をみてみましょう。
ピットとは、レース前にボートが待機する場所を指します。
そして、出走の合図とともにピットから発進することを「ピット離れ」と呼びます。
ピット離れがスムーズに行われた艇を「ピット離れが良い」と呼び、遅れた艇を「ピット離れが悪い」と呼びます。
また、「ピットアウト」という言葉でも、ピット離れと同様の意味になります。
ピット離れの詳しいルール
続いて、ピット離れの細かいルールを紹介します。
ピットでは、選手にピット離れのタイミングを知らせるために、発走指示灯(はっそうしじとう)が用意されています。
この発走指示灯には、「始動」「カウントダウン」「出走」「停止」という4つのランプがあります。
各ランプが点灯することで、レーサーは作業を開始します。
【各ランプ】の意味は以下の通りです。
- 始動:モーターを始動させる
- カウントダウン:3回の合図(ブー、ブー、ブー!)を行う
- 出走:ピットアウトを行う
- 停止:モーターの停止を促す
続いて、【ピット離れの流れ】を以下にまとめました。
- 始動ランプ点灯:モーターを始動させる(動かす)
- 選手は出走の合図を待つ
- カウントダウンランプ点滅:3回の合図(ブー、ブー、ブー!)が開始
- 出走ランプ点灯:3回目の合図の時、自動発艇装置が外れてピットアウトを行う
- 停止ランプ点灯:トラブルがあった場合、モーターの停止を促す
※自動発艇装置:ボートをピットに固定させている装置
このように、選手は信号のランプと音によってピット離れのタイミングを判断します。
ピット位置と距離!全国24場一覧
全国24場における、「ピットの位置」「ピットから2Mまでの距離」「前づけの頻度」を見てみましょう。
レース場 | ピットの位置 | ピットから 2Mまでの距離 | 前づけの頻度 |
---|---|---|---|
桐生 | 2M後方 | 165m | 普通~多い |
戸田 | 2M後方 | 125.8m | 少ない |
江戸川 | ホーム側 | 71.2m | 非常に少ない |
平和島 | 2M後方 | 108m | 少ない |
多摩川 | 2M後方 | 89m | 少ない |
浜名湖 | 2M後方 | 152.8m | 多い |
蒲郡 | 2M後方 | 126m | 普通 |
常滑 | 2M後方 | 117m | 普通 |
津 | 2M後方ホーム側 | 90m | 普通 |
三国 | 2M後方 | 150m | 多い |
びわこ | ホーム側 | 78m | 少ない |
住之江 | 2M後方 | 120m | 普通 |
尼崎 | 2M後方 | 94.825m | 少ない |
鳴門 | 2M後方 | 83m | 少ない |
丸亀 | 2M後方 | 118m | 普通 |
児島 | 2M後方 | 101m | 普通 |
宮島 | 2M後方 | 100m | 普通 |
徳山 | 2M後方 | 112m | 少ない |
下関 | 2M後方 | 173m | 多い |
若松 | 2M後方 | 126m | 多い |
芦屋 | 2M後方 | 136m | 多い |
福岡 | 対岸 | 110m | 少ない |
唐津 | 2M後方 | 178m | 普通~多い |
大村 | 2M後方ホーム側 | 91m | 少ない |
データからもわかるように、ピットから2Mまでの距離が長いと前づけの頻度が上昇します。
距離があるため、ピット離れの差が出やすくなるためです。
一方、距離が短いレース場では前づけが少なめです。
理由も同様で、距離が短いため、ピット離れの差が出にくくなるためです。
また、ピットの位置は4種類あります。
詳しくは後述します。
ピットの位置は4種類
ピットの位置について紹介します。
まずは「2M後方」です。
こちらのピット位置が最も多いケースです。
続いて「2M後方ホーム側」です。
ホーム側とは、観客が観戦するスタンド側になります。
このピット位置は、津と大村が該当します。
続いて「ホーム側」です。
こちらは、ピットが2Mよりもスリット側に配置されています。
江戸川とびわこが該当します。
最後に「対岸」です。
こちらはバックストレッチ側にピットが配置されています。
福岡だけが該当します。
このように4種類ありますが、ほとんどの競艇場では「2M後方」にピットが配置されています。
実際に競艇場へ足を運んだ際は、ぜひご確認ください。
まとめ:ピット離れは各ボートレース場によって違う
今回はピット離れについて紹介しました。
ピットの位置や距離は、前づけの頻度に大きく関わってきます。
24場のまとめを参考に、予想にお役立てください。