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競艇女子レーサーがSG優勝を狙う!ボートレースの歴代最強女子選手は誰?体重制限考察

競艇女子レーサーがSG優勝を狙う!ボートレースの歴代最強女子選手は誰?体重制限考察

遠藤エミが2022年3月のSGクラシックで優勝。
女子選手初のSG制覇を成し遂げ、新しい時代を切り開きました。

今回は女子レーサーがSG優勝を果たすまでの軌跡を紹介。
歴代強豪女子レーサー、「横西奏恵、寺田千恵、鵜飼菜穂子」などの活躍を紹介します。

そして、今後SG優勝を果たしそうな最強女子レーサーは誰なのか?
体重差による影響など考察しました。

競艇女子選手がSG優勝するまでの軌跡・田中弓子、鵜飼菜穂子が活躍

競艇女子選手がSGで優勝するまで
競艇女子選手がSGで優勝するまで

競艇が始まったのは1952年
当時から女子選手はレースを戦ってきました(初の女子選手は則次千恵子)

それだけでなく、女子戦が開催されるほどの人気ぶり。
周年記念を優勝した女子選手は3名もいます。
ボートレース発足当時から女子レーサーは人気でした。

しかし1970年後半、女子選手はわずか4人と絶滅寸前
そんな中、1979年に田中弓子が9年ぶりに本栖研修所に入所しました。

  • 本栖研修所:当時のボートレーサー養成所

田中選手が話題になり、競走会は女子レーサーの養成に尽力!
次々と女子選手がデビューし、鵜飼菜穂子といったスター選手も登場しました。

その後、「日高逸子、山川美由紀、大島聖子」といった強豪女子レーサーが続き、SG出場を果たします。

現在では女子戦の売上がG1レースに肉薄する人気ぶり。
以前は絶滅寸前だったなんて信じられません。

多くの女子レーサーがSGに出場!横西奏恵、寺田千恵がSG優勝に大接近

鵜飼菜穂子以降、多くの女子レーサーがSGに出場しました。
ただし、ほとんどが予選落ち
準優勝戦に乗る事さえ滅多にありません。

時は流れ2001年のSGグランドチャンピオン、ついに寺田千恵が女子レーサー初のSG優勝戦に進出しました。

続いて2006年には横西奏恵がSGボートレースクラシックで優出!
さらに2010年のSGボートレースオールスターでも優出します。

ただし、横西選手は2012年に電撃引退!キャリア絶頂での引退は惜しまれました。

競艇女子選手のSG優勝戦!歴代最強女子レーサーは誰だ

競艇女子選手のSG優勝戦!歴代最強女子レーサーは誰だ
競艇女子選手のSG優勝戦!歴代最強女子レーサーは誰だ

これまで、女子選手はSG優勝戦に5回乗っています。

まずは2001年の寺田千恵(SGグランドチャンピオン)
準優勝戦で逆転1位となり、優勝戦1号艇という絶好のチャンスを手にします。

ただし、この時代の競艇はアウトコースも強く、イン絶対の現在とは大きく異なります。
とはいえ、イン有利なのは昔も同様です。
女性初のSG制覇は2001年に現実味を帯びていました。

しかし、優勝戦は開始直後に激しい侵入争い。
地元の上瀧和則(現日本モーターボート選手会選手会長)が強烈な前づけを展開します。

寺田選手はインを守りますが、80M付近の深インになってしまいます。
その影響でスタートがドカ遅れ!
2コースの植木通彦(現ボートレースアンバサダー)にまくられてしまいました。

元最強女子レーサー横西奏恵はSG優出2回

横西奏恵は2006年のSGボートレースクラシック(総理大臣杯)に出場。
横西選手は直前のレディースチャンピオンで優勝し、出場権をギリギリ獲得。
そのままの勢いで優勝戦まで進出します。

優勝戦では2号艇。
レースは1号艇がスタート遅れて絶好のチャンスに!
しかし3も遅れてしまい、強烈な伸び足の4カド中澤和志がまくって優勝。
横西選手は6着でした。

続いて2010年。
横西奏恵が再び優勝戦(SGボートレースオールスター)に進みます。
ドリーム戦では山崎智也との夫婦対決を制し、女子選手初のSGドリーム戦白星を飾ります。

予選は3位通過と、良いリズムで優勝戦2号艇へ。

しかし、この年は池田浩二が無双中!
オールスターでは1番の仕上がりで1号艇を獲得します。

優勝戦は1〜4号艇が0台スタートと、気迫溢れるレースが展開。
しかし、1Mで池田選手が堂々のイン逃げ。
横西奏恵は6着でした。

遠藤エミが史上初の競艇女子選手SG制覇!

寺田千恵のSG初優出から21年、女子レーサーのSG優勝はまだありません。
そんな中、2022年のSGボートレースクラシックに遠藤エミが出場。

遠藤選手はSGの常連レーサーですが、SG優出は無し。
ただし、準優勝戦は4回ほど進んでいます。

さて、クラシックでは注目モーター68号機を獲得。
遠藤選手の舟足は初日から好調です。
2日目には6コースから1着を取る大活躍となりました。
大村の6コース勝率は1.5%、この時から遠藤選手に注目が集まります。

順調に好成績を残した遠藤選手、予選をトップ通過し、優勝戦1号艇を獲得します。
女子選手のSG予選トップ通過は史上初、そしてモーターは節イチ評価です。

さて、優勝戦。
6人全員が0台スタートを決めますが・・・遠藤エミがスリット後、伸び返して先マイ!
後続艇を振り切ってイン逃げです。

予選トップから準優勝戦でもイン逃げ、そして優勝。
完璧な内容で女子選手初のSG制覇を達成しました。

平高奈菜がSGボートレースオールスター2022優出

平高奈菜は2011年のボートレースオールスターでSG初出場。
これまで18回もSGに出場してきました。
2022年にはオールスターで優勝戦進出。
結果は6着でしたが、節イチの伸びを見せるなど、内容の濃い開催となりました。

遠藤エミに続け!SGで優勝する競艇女子レーサーは誰だ

遠藤エミに続け!次のSG優勝女子は誰だ
遠藤エミに続け!次のSG優勝女子は誰だ

遠藤エミの優勝で、女子レーサーのSG優勝が期待されるようになりました。
遠藤選手のV2も楽しみですが、現在はSG優勝を狙える多くの女子選手が存在します。

まずは田口節子
若手時代からSGに出場し、これまで3回の予選突破。
その後は産休などでSG参加が減りましたが、2021年から本領発揮!
女子勝率1位を勝ち取り、クイーンズクライマックスでは優勝を果たしました。

そして2022年も女子勝率ダントツ1位をキープ。
田口節子は外からでも勝てる女子レーサー、SGでも活躍してくれるはず!

平山智加も産休でSG参加が減りましたが、近年は再び好調をキープ。
2021年は4度のSG出場を果たしました。

平高奈菜はSGの常連レーサー。
昨年は6つのSGに出場!
全て予選落ちですが(2022年は優出)、男子相手でも実力は十分。
男女混合戦の勝率は女子選手1位タイです。

もう1人の男女混合戦勝率1位は守屋美穂
2019年からSG参戦が急増!
2021年はSGオーシャンカップで惜しくも準優勝戦3位。
SGでも戦える腕を見せました。

次世代の代表は大山千広
既にSG8回出場と、過去に前例のない活躍ぶり。
2019年はSGオーシャンカップで準優勝戦6着でした。

怒涛の快進撃を続けた大山選手ですが、最近は低空飛行・・・
その理由はフライングです。
2020年は2回のF、2021年は3回のF、2022年は既に1回のFと、フライングに苦しむ日々。
ポテンシャルは女子選手ナンバーワンの大山千広、Fさえ克服すればSG優勝は遠くないはず。

そして、大山世代では「高田ひかる、土屋南、西橋奈未」も力をつけてきました。

高田選手は2022年のボートレースオールスターがSGデビュー!
惜しくも予選落ちとなりましたが、強烈な伸びは健在。
今後もSGで活躍しそうです。

SGに出場した歴代競艇女子レーサー

SGに出場した歴代競艇女子レーサー
SGに出場した歴代競艇女子レーサー

SGに出場する女子レーサーは、あまり多くないイメージです。
ですが過去4年間で見ると、以下の女子レーサーが出場しています。

(2019年〜2022年の女子SG出場選手)

  • 日高逸子
  • 山川美由紀
  • 寺田千恵
  • 香川素子
  • 田口節子
  • 長鳴万記
  • 平山智加
  • 松本晶恵
  • 平高奈菜
  • 鎌倉涼
  • 守屋美穂
  • 遠藤エミ
  • 小野生奈
  • 竹井奈美
  • 今井美亜
  • 大山千広
  • 高田ひかる
  • 實森美祐
  • 倉持莉々

意外と多くの女子レーサーがSGに参加していますね。

ただし、この中で準優勝戦まで進んだのは5人(平高奈菜、遠藤エミ、守屋美穂、小野生奈、大山千広)だけ。
女子選手がSGで苦戦しているイメージは正しいようです。

競艇女子は男女混合戦が苦手?G2以上の優勝は守屋美穂、遠藤エミだけ

男女混合戦に強い女子レーサーといえば「平高奈菜、西橋奈未」などが挙げられますが、実際はどうでしょうか。
実は男女混合戦(G2以上)で優勝したレーサーは守屋美穂遠藤エミの2人だけ。

遠藤選手はSGボートレースクラシックでの優勝がそれに当たります。
一方、守屋選手はG2モーターボート大賞(2019)で優勝しました。

G2以上の混合戦となれば、多くの女子レーサーが参加。
優勝が2人だけ、といったデータが表しているように女子レーサーは男女混合戦が苦手と言えそうです。

ちなみに、優出だけなら過去10回、7人のレーサーが優勝戦まで勝ち上がりました(2019年〜2022年)

レーサー開催優勝戦結果
守屋美穂芦屋MB大賞優勝
大山千広福岡G14着
小野生奈唐津G13着
守屋美穂若松BBCトーナメント4着
寺田千恵徳山G13着
平高奈菜丸亀G26着
守屋美穂津G24着
平高奈菜丸亀G12着
遠藤エミ鳴門BBCトーナメント4着
遠藤エミ大村SGクラシック優勝

体重差の影響!最低体重制度はフェアじゃない?

競艇女子がSG優勝するために体重差の影響は?
競艇女子がSG優勝するために体重差の影響は?

女子選手の活躍で「体重差」がよく話題に上がります。
現在の最低体重制度は以下の通り。

(競艇最低体重)

  • 男子:52kg
  • 女子:47kg

男女体重差は5キロ!このルールはフェアなのでしょうか。

一般成人を指標に考えると、男女の体重差は約15kgもあります。

「ボートは体重の影響を受けやすい」という点を考慮しても、5kgでは少ないように思えます。
男女の体重差は多くの議論がありますが「7キロが適正」といった意見が多め。

現在、多くのトップ女子選手が重量調整を行っています
例えば遠藤エミは44kgなので+3キロ。守屋美穂は45キロなので+2キロの重りを積んでいます。

重量調整の目印はオレンジベスト
こちらを着用しているレーサーは、重りを積んでいるということです。

当然ながら、自身の体重だけの方がボートのコントロールは容易。
男女の体重差を広げると、さらに女子レーサーが活躍しそうですが・・・
今後のルール改正に注目しましょう。

まとめ:競艇女子選手のSG活躍に期待が高まる

ここまで競艇女子レーサーの活躍を見てきました。

  • 競艇女子選手がSGで優勝するまでの軌跡
  • 歴代最強女子レーサーは誰だ
  • 次のSG優勝女子は誰だ
  • 体重差の影響は?

遠藤エミの活躍で一気に状況が変わりました。
SGで活躍する選手が増えれば、さらに女子戦の人気は上がるでしょう。
今後の流れに注目です。