ボートレースメモリアルとは?競艇界でダービーに次ぐ歴史を誇るSG
ボートレースには年間8つのSG競走がありますが、その中でも「ボートレースメモリアル」は全日本選手権競走(ボートレースダービー)に次いで歴史が長い、由緒ある特別競走です。
正式名称は「モーターボート記念競走」で、通称は2014年から「ボートレース メモリアル(BOAT RACE MEMORIAL)」に変更されました。
本競走は、5大SG競走・GRANDE5の第3戦にも位置付けられています。
GRANDE5とはボートレースメモリアル・ボートレースクラシック・ボートレースオールスター・ボートレースダービー・ボートレースグランプリの5競走のこと。
この5つすべてを制した選手には3億円相当のインゴットが贈呈される規定になっていますが、GRANDE5創設が2014年と比較的新しいこともあり、達成者はまだ現れていません。
大会のルーツは1954年、全国モーターボート競走施行者協議会の総会で「競艇記念日(4月6日)」制定の記念行事を行うことが決定したことに始まります。
これを受けて1955年、大村競艇場で第1回大会が8月20日〜23日に開催されました。
以降、開催地は持ち回りとなっており、2002年の第48回大会(蒲郡)ではSG史上初となるナイター開催が実施され、以降はナイター開催の年が多くなっています。
大会概要
- グレード:SG
- 通称:GRANDE5第3戦
- 出場選手数:52名(うち1枠はオーシャンカップ優勝者との重複時に予備選手が繰り上げ)
- 優勝賞金:4,200万円
- 開催時期:例年8月下旬〜9月上旬
- 予選:4日間
- 準優勝戦:得点上位18名が進出
- 優勝戦:各準優勝戦上位2名の計6名
優勝賞金は4,200万円で、SG最高賞金のグランプリ(1億円)に次ぐ高額賞金です。
ここ数年、ボートレース界の売上増加に伴って賞金額もアップしており、以前は3,900万円だった優勝賞金が段階的に引き上げられ、現在の水準になっています。
出場資格の選出方法
ボートレースメモリアルの出場選手は「優先出場」と「推薦出場」の2種類の枠で構成されています。
優先出場
- 前年度ボートレースメモリアル優勝者
- 前年度グランプリ優勝戦出場者(6名)
- 開催年の直前SGであるオーシャンカップの優勝者
推薦出場
- 開催場を除く23場から各2名ずつ推薦された選手(必ず優先出場選手を含む)計46名
- 開催競艇場の施行者が希望する選手(原則5名)
- ※推薦出場のうち優先出場に該当しない選手は、開催年後期A1級かつ前年6月〜開催年5月末までの出走回数160回以上が条件
選出除外条件
- 前々回のメモリアルから開催年のオーシャンカップSG優勝戦までの間に、選手責任によるスタート事故を起こした選手
- 前回のメモリアルから開催年のオーシャンカップSG準優勝戦・賞金王決定戦トライアルまでの間に、選手責任によるスタート事故を起こした選手
- 怪我・病気に伴う出場辞退者
- 前年6月〜前検日までに褒賞懲戒規程による出場停止処分を受けた選手
開催場を除く全23場から2名ずつ選出されるため、全国どの支部の選手にもチャンスがあるのが特徴です。
一方で、東京支部(江戸川・平和島・多摩川)や福岡支部(若松・芦屋・福岡)のように複数の競艇場を抱える支部は選出枠が広がりやすく、支部間で選出の競争率に差が生まれる傾向があります。
過去の優勝者一覧(近年抜粋)
ボートレースメモリアルの近年の歴代優勝者は以下の通りです。
| 回 | 開催年 | 開催場 | 優勝者 | 決まり手 |
|---|---|---|---|---|
| 第62回 | 2016年 | 桐生 | 菊地孝平 | 抜き |
| 第63回 | 2017年 | 若松 | 寺田祥 | 逃げ |
| 第64回 | 2018年 | 丸亀 | 毒島誠 | 逃げ |
| 第65回 | 2019年 | 大村 | 毒島誠 | 逃げ |
| 第66回 | 2020年 | 下関 | 寺田祥 | 逃げ |
| 第67回 | 2021年 | 蒲郡 | 原田幸哉 | 逃げ |
| 第68回 | 2022年 | 浜名湖 | 片岡雅裕 | 恵まれ |
| 第69回 | 2023年 | 福岡 | 馬場貴也 | 逃げ |
| 第70回 | 2024年 | 丸亀 | 馬場貴也 | まくり差し |
| 第71回 | 2025年 | 若松 | 白井英治 | 差し |
近年では群馬支部の毒島誠選手が第59回(2013年)・第64回(2018年)・第65回(2019年)と通算3度の優勝を果たしており、「ナイターキング」の異名を持つほどナイター開催との相性が抜群です。
また滋賀支部の馬場貴也選手は第69回・第70回で見事な連覇を達成。そして昨年(2025年)の第71回大会(若松)では、山口支部の白井英治選手が差しを決めて優勝しています。
SG第72回ボートレースメモリアル2026の開催概要
ここからは、2026年度に開催される第72回ボートレースメモリアルの概要を詳しくご紹介します!
日程・会場
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 大会名 | SG第72回ボートレースメモリアル |
| 開催期間 | 2026年8月25日(火)〜8月30日(日) |
| 開催場 | ボートレース桐生(群馬県みどり市) |
| 出場選手数 | 52名 |
| 優勝賞金 | 4,200万円 |
今大会は真夏の夜、ナイター場として知られるボートレース桐生を舞台に開催されます。
桐生でのメモリアル開催は、直近では第58回(2012年・瓜生正義優勝)、第62回(2016年・菊地孝平優勝)があり、10年ぶり6度目です。
スケジュール
- 8月25日(火):初日・ドリーム戦(第12R)
- 8月26日(水):予選2日目
- 8月27日(木):予選3日目
- 8月28日(金):予選最終日
- 8月29日(土):準優勝戦
- 8月30日(日):優勝戦・表彰式
6日間の熱戦の中、予選4日間で得点争いが繰り広げられ、上位18名が5日目の準優勝戦へ進出し、最終日の8月30日に優勝戦が行われます。
ボートレースメモリアル2026の出場選手一覧
日本モーターボート競走会より2026年6月1日付で発表された、今大会の出場予定選手は以下の通りです(成績対象期間:令和7年6月1日〜令和8年5月31日)。
推薦場出場者(開催場を除く23場から各2名)
| 推薦場 | 登録番号 | 選手名 | 支部 | 勝率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 戸田 | 4444 | 桐生順平 | 埼玉 | 7.32 | 14年連続14回目 |
| 戸田 | 4547 | 中田竜太 | 埼玉 | 6.73 | 7年ぶり4回目 |
| 江戸川 | 3716 | 石渡鉄兵 | 東京 | 6.50 | 4年連続18回目 |
| 江戸川 | 4366 | 前沢丈史 | 東京 | 6.49 | 初出場 |
| 平和島 | 3590 | 濱野谷憲吾 | 東京 | 6.81 | 30年連続30回目 |
| 平和島 | 4939 | 宮之原輝紀 | 東京 | 7.02 | 2年ぶり2回目 |
| 多摩川 | 4847 | 佐藤隆太郎 | 東京 | 6.45 | 3年連続3回目 |
| 多摩川 | 4266 | 長田頼宗 | 東京 | 7.11 | 11年連続13回目 |
| 浜名湖 | 4494 | 河合佑樹 | 静岡 | 6.84 | 2年連続2回目 |
| 浜名湖 | 3959 | 坪井康晴 | 静岡 | 6.98 | 4年連続14回目 |
| 蒲郡 | 4586 | 磯部誠 | 愛知 | 7.05 | 7年連続8回目 |
| 蒲郡 | 4604 | 岩瀬裕亮 | 愛知 | 7.13 | 5年ぶり4回目 |
| 常滑 | 3941 | 池田浩二 | 愛知 | 7.96 | 6年連続24回目 |
| 常滑 | 4337 | 平本真之 | 愛知 | 7.30 | 17年連続17回目 |
| 津 | 4344 | 新田雄史 | 三重 | 7.58 | 3年連続14回目 |
| 津 | 4024 | 井口佳典 | 三重 | 6.66 | 4年連続19回目 |
| 三国 | 4013 | 中島孝平 | 福井 | 7.28 | 6年連続19回目 |
| 三国 | 4061 | 萩原秀人 | 福井 | 7.00 | 2年連続9回目 |
| びわこ | 4262 | 馬場貴也 | 滋賀 | 7.41 | 9年連続11回目 |
| びわこ | 4686 | 丸野一樹 | 滋賀 | 7.15 | 2年連続6回目 |
| 住之江 | 4719 | 上條暢嵩 | 大阪 | 7.43 | 3年連続3回目 |
| 住之江 | 3415 | 松井繁 | 大阪 | 6.73 | 4年連続32回目 |
| 尼崎 | 3854 | 吉川元浩 | 兵庫 | 6.80 | 14年連続20回目 |
| 尼崎 | 4446 | 和田兼輔 | 兵庫 | 6.87 | 初出場 |
| 鳴門 | 4571 | 菅章哉 | 徳島 | 6.60 | 2年連続2回目 |
| 鳴門 | 4685 | 島村隆幸 | 徳島 | 7.33 | 2年ぶり3回目 |
| 丸亀 | 4030 | 森高一真 | 香川 | 6.52 | 3年連続16回目 |
| 丸亀 | 5224 | 西岡顕心 | 香川 | 7.11 | 初出場 |
| 児島 | 4418 | 茅原悠紀 | 岡山 | 7.86 | 6年連続12回目 |
| 児島 | 4166 | 吉田拡郎 | 岡山 | 7.31 | 2年ぶり9回目 |
| 宮島 | 4205 | 山口剛 | 広島 | 7.42 | 5年連続16回目 |
| 宮島 | 4682 | 大上卓人 | 広島 | 6.80 | 5年ぶり2回目 |
| 徳山 | 3942 | 寺田祥 | 山口 | 6.67 | 5年連続24回目 |
| 徳山 | 4237 | 大峯豊 | 山口 | 7.12 | 4年連続6回目 |
| 下関 | 3897 | 白井英治 | 山口 | 7.38 | 3年連続18回目 |
| 下関 | 4361 | 柳生泰二 | 山口 | 7.30 | 2年ぶり3回目 |
| 若松 | 4371 | 西山貴浩 | 福岡 | 6.95 | 9年連続13回目 |
| 若松 | 4848 | 仲谷颯仁 | 福岡 | 7.21 | 2年連続5回目 |
| 芦屋 | 4831 | 羽野直也 | 福岡 | 6.87 | 9年連続9回目 |
| 芦屋 | 3783 | 瓜生正義 | 福岡 | 6.90 | 8年連続26回目 |
| 福岡 | 4350 | 篠崎元志 | 福岡 | 7.22 | 8年連続16回目 |
| 福岡 | 4477 | 篠崎仁志 | 福岡 | 6.96 | 2年ぶり11回目 |
| 唐津 | 4320 | 峰竜太 | 佐賀 | 8.02 | 2年ぶり12回目 |
| 唐津 | 4445 | 宮地元輝 | 佐賀 | 6.98 | 4年連続4回目 |
| 大村 | 4497 | 桑原悠 | 長崎 | 6.61 | 2年連続6回目 |
| 大村 | 4352 | 下條雄太郎 | 長崎 | 6.66 | 2年ぶり6回目 |
開催場・桐生の推薦出場者
地元・群馬支部を中心に、開催場である桐生からは以下の5名が推薦されています。
- 4851:関浩哉(群馬)勝率7.41・3年連続4回目
- 4238:毒島誠(群馬)勝率7.81・2年ぶり15回目
- 4362:土屋智則(群馬)勝率6.66・2年連続4回目
- 5121:定松勇樹(佐賀)勝率7.51・2年ぶり2回目
- 4188:久田敏之(群馬)勝率7.87・5年ぶり3回目
優先出場者(前年度優勝者・グランプリ優勝戦出場者)
- 前年度優勝者:白井英治(山口)勝率7.38
- 第40回グランプリ優勝戦出場者:馬場貴也(滋賀)、西山貴浩(福岡)、茅原悠紀(岡山)、桐生順平(埼玉)、上條暢嵩(大阪)、関浩哉(群馬)
その後、第31回オーシャンカップを定松勇樹選手が制覇。
定松選手はすでにメモリアルへの出場が決まっていたため、予備1位の椎名豊選手(群馬)が繰り上がり出場となりました。
予備選手一覧
欠員が出た場合に補充される予備選手は以下の通りです。
- 予備1:椎名豊(群馬)勝率7.00
- 予備2:菊地孝平(静岡)勝率6.86
- 予備3:金子拓矢(群馬)勝率7.44
- 予備4:石野貴之(大阪)勝率6.62
- 予備5:辻栄蔵(広島)勝率7.11
- 予備6:藤原啓史朗(岡山)勝率7.12
- 予備7:山田祐也(徳島)勝率6.82
- 予備8:中村日向(香川)勝率6.82
- 予備9:高野哲史(兵庫)勝率6.81
- 予備10:豊田健士郎(三重)勝率6.77
初日ドリーム戦のメンバーが決定!全国トップ6名が激突!
ドリーム戦には、関東・東海・近畿・中四国・九州の5地区から選出された代表選手5名と、推薦選手1名の計6名が出場します。
2026年大会は、各地区における2026年後期(2025年11月1日〜2026年4月30日)の勝率上位5名を対象に選出され、枠番は勝率順。
6号艇には推薦選手が入ります。
| 枠番 | 登録番号 | 選手名 | 支部 | 選出勝率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4238 | 毒島誠 | 群馬 | 8.24 | SG通算7勝の実力者・「ナイターキング」の異名を持つ地元選手 |
| 2 | 4418 | 茅原悠紀 | 岡山 | 8.09 | 6年連続12回目の出場を誇る中四国のエース |
| 3 | 4320 | 峰竜太 | 佐賀 | 8.05 | 全出場選手中トップクラスの高勝率を誇る九州の看板選手 |
| 4 | 3941 | 池田浩二 | 愛知 | 7.97 | 6年連続24回目、東海を代表するベテラン強豪 |
| 5 | 4719 | 上條暢嵩 | 大阪 | 7.28 | 3年連続3回目、勢いに乗る近畿の実力者 |
| 6 | 4188 | 久田敏之 | 群馬 | 7.96 | 開催場・桐生からの推薦選手として登場 |
1号艇には、群馬支部・地元桐生所属の毒島誠選手が入りました。
桐生をホームプールとする毒島選手は過去に丸亀・大村でメモリアルを制していますが、地元桐生での優勝はまだありません。
地元の大声援を受けての走りに注目です。
2号艇の茅原悠紀選手は中四国のトップレーサー。
6年連続12回目という安定した出場実績も光ります。
3号艇の峰竜太選手は九州はもちろん、艇界を代表するトップレーサーとして、この大舞台でも積極的なレース運びが期待されます。
4号艇の池田浩二選手は、6年連続24回目の出場という圧倒的な実績を誇るベテラン強豪です。
5号艇の上條暢嵩選手は3年連続3回目の出場。
勢いのある近畿地区代表として要注目の存在です。
6号艇には開催場・桐生からの推薦選手として久田敏之選手が登場。
選出勝率7.96と高水準で、地元の期待を背負っての一戦となります。
開催場:ボートレース桐生の特徴と攻略ポイント
今回の舞台となるボートレース桐生は、群馬県みどり市に位置し、貯水池「阿左美沼」を利用したプール型の水面です。
流れの変化がなく、コース幅や1マークの広さも標準的ですが、いくつかの独特な特徴を持っています。
桐生水面の特徴
- 淡水で水質が硬く、モーターの機力(出足・行き足)が結果に直結しやすい
- ピットから2マークまでの距離が約165mと長く、前付け・コース取りがしやすい
- 局地風「赤城おろし」の影響を受けやすく、特に冬場は強い追い風でレース展開が変わりやすい
- 気圧が低くなりやすく、モーターの回転調整が難しい水面
- ナイター開催のため、18時以降はイン逃げ勝率が上がる傾向がある
桐生は全国的に見てもインコースの1着率がやや低めの「イン受難水面」として知られており、3〜4コースからのまくりが決まりやすいのが特徴です。
淡水プール型で水質が硬いため機力の差がレースに反映されやすく、モーター展示やスタート展示のチェックが予想の鍵を握ります。
また、ピットから2マークまでの距離が長いことから前付けやコース取りが起こりやすく、地元選手のピット離れの速さやコース取りの巧みさが光る水面でもあります。
毒島誠選手のスタートダッシュや、地元選手の積極的な走りにも注目したいところです。
真夏の開催となる今大会は、冬場ほど「赤城おろし」の影響は強くないと見られますが、ナイター特有の気温変化や急な夕立には要警戒。
展示航走のタイムやスタートのタイミングをしっかり確認しながら予想を組み立てましょう。
まとめ:SG第72回ボートレースメモリアル2026は見逃せない!
2026年8月25日(火)〜8月30日(日)の6日間、ボートレース桐生で開催される「SG第72回ボートレースメモリアル」。
地元・桐生での悲願の優勝を狙う毒島誠選手が実現するのか、前年覇者・白井英治選手が連覇に挑むのか、それとも池田浩二選手や峰竜太選手といった全国屈指の実力者が新たな栄冠を手にするのか。
ファンの期待は膨らむばかりです!
イン受難とも言われる桐生水面だからこそ、モーターの仕上がりやスタートのタイミング、そして各選手の旋回技術が勝敗を大きく分けます。
初日のドリーム戦から最終日の優勝戦まで、一瞬たりとも目が離せない熱いレースが続くことは間違いありません。
真夏の夜の桐生水面で、一体誰が第72代の栄冠を手にするのか!ぜひ展示航走やモーター情報もしっかりチェックしながら、伝統のSG「ボートレースメモリアル」を全力で楽しみましょう!