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競艇のルール変更・非常識なフライングによる即日帰郷が廃止!ボートレース

競艇のルール変更・非常識なフライングによる即日帰郷が廃止!ボートレース

競艇のスタートで+05以上のフライングを切ってしまうと非常識なFになります。
この場合、30日のフライング休みに加えて即日帰郷(そくじつききょう)処分が適用されていました。
しかし2022年5月1日以降、ルール変更されることが決定。
新しい罰則は「30日のフライング休み+5日追加」です。

今回は分かりづらい「即日帰郷、(そくじつききょう)、即刻帰郷(そっこくききょう)、途中帰郷(とちゅうききょう)」の違いについても解説します。

非常識なフライングによる即日帰郷が廃止!

これまで非常識なFの罰則は即日帰郷処分でした。
即日帰郷になると、フライングを切ったその日のうちにレース場を去る必要があります。
このルールは2013年11月以降に適用されて8年半が経過しました。

その「非常識なF」のルールですが2022年5月1日以降、以下のように変更されます。

  • 従来の出場辞退期間(1回目なら30日休み)+5日追加

つまり非常識なFを切ると、30日のF休みが35日になるということ!
現行ペナルティの即日帰郷は適用されなくなります

非常識なF、ペナルティ変更の理由を考察

2021年のフライングは1346件。
そのうち非常識のFは145件もありました。
前述したとおり、非常識なFとなったレーサーはその日のうちに帰郷。

しかし、番組編成の都合で帰郷処分を受けないケースが多くありました。
なぜなら、レースを走る人数が足りなくなると番組が組めないからです。
特にコロナ禍では途中帰郷者が多くなります。

現行のルールでは、即日帰郷になるかどうかは「全て運」ということです。
このような曖昧なルールでは問題がありますね。
今回のルール変更は不公平感を無くすことが目的だと考えられます。

ちなみに、もう一つ細かい変更点があります。

非常識なFを切った場合、碧南訓練所での自主訓練に参加する必要がありました。
こちらは「参加する必要無し」に変更。
今後は通常のFと同様、前回のフライングから数えて90走以内のレーサーのみ訓練に参加するルールです。

即日帰郷、(そくじつききょう)、即刻帰郷(そっこくききょう)、途中帰郷(とちゅうききょう)とは

競艇の分かりづらいルール、即日帰郷、(そくじつききょう)、即刻帰郷(そっこくききょう)、途中帰郷(とちゅうききょう)について紹介します。

まずは即日帰郷から。

即日帰郷はフライングをした当日、レース場から強制的に帰ることです。
ここで注意なのが1日2回走りの選手です。
この場合、2走目のレースは出場できます

(例:A選手は3Rと8Rに出走)

  • 3Rで+20の非常識なFを切る
  • 8Rに出走する
  • その後、当日中にレース場を去る

即日帰郷処分は、当日の最終レース終了後に発動される規定です。
例のように「非常識なF」を切っても、2走目のレースに出走することが可能です。

即刻帰郷(そっこくききょう)とは、悪質な違反に適用

即日帰郷とよく似た言葉で即刻帰郷(そっこくききょう)があります。
こちらは、極めて悪質な違反があった場合に適用されます。

よく見かけるのは周回誤認です。
2周目なのに3周したと勘違いして減速するパターンです。
その他、悪質な不良航法や妨害にも適用されます。

記憶に新しいのは2021年4月に出口舞有子(でぐちまあこ)選手が整備不良で出遅れになったレースです。
このトラブルで出口選手は即刻帰郷、2ヶ月間の出場停止処分になりました。

このことからも即刻帰郷は懲罰レベルが圧倒的に高いことがわかります。

途中帰郷(とちゅうききょう)は日常茶飯事

また、よく似た言葉で途中帰郷があります。
こちらはよく耳にしますね。

内容ですが、レース開催途中に自己都合(病気、怪我など)で帰郷する場合を指します。

途中帰郷は級別審査の勝負駆けとなる4月、10月の下旬に多くなります。
理由は次期の昇級や階級の維持が決定的になったので、これ以上勝率を落とさないためにワザと帰郷するためです。
ボートレースでは、このような対応は普通に認められています。

途中帰郷やコロナ禍の影響で番組構成が困難になりやすい現在のボートレース。
今回のルール改正が良い結果になれば嬉しいですね。