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深川真二が優先艇保護違反で優勝!航走順の優先順位、競艇のルールを解説

深川真二が優先艇保護違反で優勝!航走順の優先順位、競艇のルールを解説

5月10日徳山競艇場の優勝戦。
非常に釈然としない結果になりました。

優勝したのは深川真二
ただし競艇のルールである優先艇保護に違反しています。

現況のルールでは、違反しても1着でゴールした選手が優勝。
これでは不公平と言わざるを得ません。

優先艇保護違反について、航走順の優先順位など詳しく紹介します。

深川真二が優先艇保護違反で優勝

深川真二が優先艇保護違反で優勝
深川真二が優先艇保護違反で優勝

まずは問題のレースを見てみましょう。

(出走表)

  • 深川真二
  • 西山貴浩
  • 長野壮志郎
  • 里岡右貴
  • 塩田北斗
  • 入海馨

深川真二がトップスタートから1Mを先マイ!
西山貴浩の差しは届かず、里岡右貴は転覆してしまいます。
このままイン逃げになりそうです。

しかし1周2M、西山選手の差しが深川選手にかかります!
そして舳先がかかったままスタートラインを通過。

この場合、事故艇があるため「優先艇保護」のルールが適用。
今回ですと内側を走る西山選手が優先艇となり、1Mを先に回る権利があります。

しかし、深川選手が1Mで何故か先にターン!?
そのまま先頭でゴールします。

当然ながら深川選手は内側艇優先保護違反を取られ賞典除外。
しかし競艇のルールで深川真二が優勝、3連単は「1-2-3」となりました。

競艇の優先艇保護違反を解説!航走順の優先順位とは

競艇の優先艇保護違反を解説!航走順の優先順位とは
競艇の優先艇保護違反を解説!航走順の優先順位とは

レースで事故艇が出ると「優先艇保護(ゆうせんていほご)」のルールが発生します。

優先艇保護の流れは以下の通りです。

  • 事故発生
  • レースの途中で航走順(走る順番)が決定
  • 順位を保ち安全にゴール

優先艇保護が存在する理由は、事故艇の周辺は危険だからです。
安全面を考慮してレースの途中で順位を決定します。

競艇の優先艇保護違反・いつ航走順が決定される?

優先艇保護の事項である「レースの途中で航走順(走る順番)が決定」について詳しくみてみましょう。

航走順が決定されるタイミングですが、
事故が起こったターンマークの次のターンマークを回り、スリットラインを通過した時です。
・・・わかりづらいので例を紹介します。

パターンは2つだけ(1Mで事故、2Mで事故)、今回の徳山は1Mの事故が該当します。

(1Mで事故)

  • 1Mで事故が発生
  • 2Mを回る
  • スリットライン(スタートライン)を通過したタイミングで決定

(2Mで事故)

  • 2Mで事故が発生
  • 1Mを回る
  • スリットライン(バックストレッチ)を通過したタイミングで決定

優先艇保護の最重要ルール!内側のボートが優先艇となる

航走順の決定で重要なのは「内側のボートが優先艇になる」というルールです。

「内側のボートが優先」といっても、先頭艇に舳先がかかっていないとダメです。
舳先はほんの数ミリでもかかればOK、内側を走る艇が優先艇となります。

この時注意したいことが複数艇で重なった場合です。

例えば以下の場合はどうでしょうか。

(例:内側>3号艇>2号艇>1号艇>外側)

  • 1号艇がスリットラインを1番に通過
  • 内側にいる2号艇の舳先が1号艇にかかっていた
  • さらに内側にいる3号艇の舳先が2号艇にかかっていた

この場合は「3-2-1」の順番となります。

優先艇保護違反は賞典除外や即日帰郷のペラルティを受けるが・・・

優先艇保護違反の場合、賞典除外即日帰郷になりますが事故点や罰則はありません

賞典除外、即日帰郷は重たいペナルティですが優勝戦は別です!
ペナルティを受けてもラストレースなので一切関係ありません

  • 賞典除外:予選以外のレースに出場できない
  • 即日帰郷:その日のうちにレース場を去る

これではペナルティの意味をなさず、優勝戦での優先保護違反は不公平なルールと言わざるを得ません。

今回の件でルール改定の声が多く挙がっています。
ファンや選手が納得できるルールは実現するのでしょうか。
今後の動向に注目が集まります。