引退ルール変更の詳細
新ルールでは、デビュー前のレーサーは選手数に含まれなくなりました。
そのため、選手数は実際よりも少なくなります。
この選手数の減少により、33年ルールが緩和されることになります。
なぜなら、このルールは、選手数上限である1600人を超えた場合にのみ適用されるからです。
ただし、選手数は1600人を超えることがほとんどです。
ルール変更ありましたが、33年ルールは引き続き存在します。
(ルール変更の備考)
- 33年ルール:後述
- デビュー前のレーサー:卒業した訓練生
- 引退勧告の締切:級別審査期間締切と同日
引退したベテラン選手一覧(2023年前期級別審査)
2023年前期では選手数が1600人を大幅に超過しました。
その結果、11人ものベテランレーサーに33年ルールが適用!
引退を余儀なくされました。
11人はさすがに多すぎますね。
このような背景が、ルール変更の引き金になったと考えられます。
以下に、引退したベテランレーサーを紹介します(2023年前期級別審査)
レーサー | 年齢 | 登録期 |
---|---|---|
山口俊英 | 60 | 50 |
新地雅洋 | 59 | 51 |
田中定雄 | 62 | 51 |
中西宏文 | 60 | 53 |
沖悟 | 62 | 56 |
森脇徹 | 61 | 55 |
宮本紀美 | 58 | 55 |
久保田美紀 | 57 | 55 |
吉田隆義 | 57 | 57 |
窪田好弘 | 55 | 59 |
岩谷真 | 54 | 63 |
愛知のエースとしてSGで活躍した吉田隆義さん。
大怪我から復帰した新地雅洋さん。
そして宮城県出身のレーサーである田中定雄さんなど、多くのベテランレーサーが引退しました。
競艇の引退勧告は3種類
競艇の引退勧告ですが、もちろん33年ルールだけではありません。
引退勧告は大きく分けて3種類です。
以下にまとめました。
内容 | 適用選手数 |
---|---|
4期通算勝率:3.80未満 | 無し |
4期通算事故率:0.70以上 | 無し |
【33年ルール】 デビューから33年以上かつ 4期通算勝率:4.80以下 |
1600人以上 |
上記のように、選手数に関係があるのは33年ルールだけ。
そして、選手数は1600人オーバーがほとんどです。
そのため、33年ルールで引退するベテランレーサーは毎期ごと一定人数存在します。
まとめ:競艇の引退勧告はベテランに厳しすぎる
お伝えした通り、「デビュー前のレーサーは選手数に含まない」事が決定しました。
今期ですと、132期のレーサーが含まれません。
2023年4月現在、選手数は1610人です。
ここから、「勝率3.80未満、事故率が0.70以上」の選手が引退するため、33年ルールが適用されるのは、わずかのベテラン選手だと思われます。
なお、今期にルール変更がなかった場合、132期の修了生は27人いるため、多くのベテランレーサーが引退を強いられる可能性がありました。
今回のルール変更により、以前から「ベテランにだけ厳しい」と言われていた「33年ルール」が多少緩和されます。
しかし、勝率が「1.0」も違うのにベテランというだけで引退となるのは、やはり公平とは言えません。
今後、さらなるルール改正があるかもしれません。