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競艇・航法指示違反で全艇失格、レース不成立、払戻金返還!常滑競艇場

競艇・航法指示違反で全艇失格、レース不成立、払戻金返還!常滑競艇場

1月18日の常滑8R、全艇失格のアクシデントが発生しました!
レースは不成立となり、3連単3-1-2で154.4倍だった払戻金も無効
売総額の1351万3900円が全て返還となりました。

レースは1周1マークで三品隆浩が転覆、1周2マークで田中京介がエンスト失格。
残る4艇は2周2マークで、事故艇(エンスト艇)の外側を航走するルールにもかかわらず内側を航走
航走指示違反で失格となりました。

今回の違反について詳しく見ていきましょう。

競艇・航法指示違反で全艇失格、レース不成立、払戻金返還!

今回の航走指示違反の原因は、「事故艇の外側を航走するルールにもかかわらず、事故艇の内側を航走したため」です。

なぜこのようなことが起ったのでしょうか。
それは「エンスト艇を見落としていたから」だと考えられます。

1Mの転覆はかなり大きな音がするので当然気づきます。
しかし、2Mのエンスト艇は最後方を走っていました。
エンスト直後、他の選手は気づかないと思います。

さらに1Mでは転覆艇を避けて航走する必要があります。
よって、エンスト艇の認識が遅れる可能性は高いです。

とはいえ、エンスト艇でも事故艇と同じ扱い。
もし、エンスト艇の内側を走る場合は航走指示灯に「内」の文字が点滅します(今回は航走指示灯の点滅なし)

航走指示灯の点滅がなかった場合は、通常通り「事故艇(エンスト艇)の外側を走る」というルールに従います。
これは、どんなにエンスト艇と外壁の間が狭くても外側を走るルールです。

また、今回は4艇が揃って失格となりました。
事故があったレースでは「後続艇は先頭艇に追随して走ることが基本」とされています。
よって後続艇は内側を走るしか選択肢がない状態でした。

今回のアクシデントはこのような背景となっています。

競艇の航法指示、信号、事故、失格のルールを確認

今回の件でネットやSNSでは「エンスト艇は岸に寄っていたので内側の方が安全」、「危険信号灯がつくのが遅い」、「指示がわかりにくい」といった意見がありました。

ここで競艇の航法指示、信号、事故のルールを確認してみましょう。
事故艇がある場合の対応は以下の通りです

  • 事故が発生
  • 危険信号灯が点滅
  • 各艇は航走順に従って走る
  • 事故艇の内側を旋回させる場合に限り航走指示灯が点滅

「各艇は航走順に従って走る」ですが、事故後は追い越し厳禁となります。
そして航走順が決まるのは以下のタイミングです。

  • 1Mで事故が起こった場合:2Mを過ぎた後のスリットラインまで
  • 2Mで事故が起こった場合:1Mを過ぎた後のスリットラインまで

さて、今回のレースを見返してみると「事故が発生、危険信号灯が点滅、各艇は航走順に従って走る」までは正常です。
ただし、航走指示灯の点滅がないにも関わらず、内側を走ったため失格となりました。

航走指示灯の指示はルールなので必ず守らなくてはいけません。

また、航走指示灯は事故艇の動きによって変わる場合があります。
よって、レーサーは1周ごとに確認をしなくてはいけません。

航法指示違反の場合、その艇は即失格、欠場となり、後日ペナルティーを課せられます。

今回のように競艇には細かいルールが山ほどあります。
ボートファンでは、競艇のルールについても詳しく紹介していきます。